気圧の変化で首や肩が重くなる時のセルフケア
低気圧が近づくと「首が重い」「肩がガチガチ」「頭がぼんやりする」といった不調が出やすくなります。これは気圧の変化で体が緊張し、呼吸や血流が浅くなるためです。ここでは1日3分ほどでできる、やさしいセルフケアをご紹介します。
胸まわりが硬くなると、首や肩に負担が集中
気圧が下がると体は無意識に「守る姿勢」になり、胸まわり(肋骨のあたり)が硬くなりがちです。胸が広がりにくくなると呼吸が浅くなり、首や肩の筋肉で息をするクセが出て、重さやこわばりにつながります。
自律神経も揺れやすい
気圧の変化は自律神経にも影響しやすく、交感神経(緊張モード)が優位に傾くと、首肩のハリ・頭の重さ・だるさなどを強く感じやすくなります。

① 首と肩を温める
蒸しタオルや40℃前後のホットアイマスクなどで、首の付け根〜肩の表面をそっと温めます。先に“つっぱり”をゆるめておくことで、このあと行う呼吸やストレッチが入りやすくなります。熱すぎる温度は避けて、じんわり心地よいくらいで5〜10分を目安にしましょう。

② 呼吸で胸とお腹の力みをほどく
気圧の影響を受けやすい方は、肋骨まわりの動きが硬くなりやすい傾向があります。そこで、鼻から4秒かけて吸い、止めずに6秒以上かけてゆっくり吐く呼吸を6回行います。吐くときに、肩の力がストンと落ちる感覚があれば上手にできています。

③ 鎖骨の下をゆっくり押し流す
鎖骨のすぐ下には、肩や胸の緊張とつながる筋肉が集まっています。ここが硬くなると肩が前に巻きやすくなり、首の付け根に負担が集中しがちです。鎖骨の下を内側から外側へ、なで下ろすように10回ほどゆっくり押し流しましょう。少し痛気持ちいいくらいの優しい強さで十分です。

④ 肩甲骨の内側を伸ばす(15〜20秒 × 2回)
肩甲骨の内側(背中側)は、気圧の変化で硬くなりやすい場所のひとつです。ここが少し動き始めるだけで、首の付け根の張りがふっと楽になることがあります。両手を前で組んで背中を丸め、肩甲骨の内側が伸びるのを感じながら15〜20秒キープ。無理のない範囲で2回行いましょう。

⑤ 水分補給は「温かい・カフェインなし・塩分少し」
気圧が下がる日は、血管が拡張しやすかったり、体がむくみやすかったりと、水分バランスが乱れやすくなります。おすすめは味噌汁・白湯・カフェインの入っていない温かい飲み物です。常温でもOKですが、冷たい飲み物は体を冷やしやすく、だるさを強めることもあるため控えめにしましょう。

⑥ 少しだけ「余白」をつくる
予定をぎっしり詰め込みすぎるほど、首や肩の力みは強くなり、気圧からの負担も大きくなります。作業の合間に20秒だけ手を止めて、深呼吸を1回してみましょう。ほんの少し姿勢を起こすだけでも、体の受け止め方が変わり、1日の終わりのつらさが違ってきます。
- なんとなく首の後ろが重くなってきた
- 肩がいつもより上がっている感じがする
- 耳の下(首との境目)が硬い・痛い
- 目がしょぼしょぼして集中しづらい
- 天気予報を見る前から「雨が来そう」と体でわかる
こうしたサインは、気圧の変化に体が反応し始めている合図のことが多いです。つらくなる前に軽く整えておくと、1日がぐっと楽になります。
気圧の変化で首や肩がつらくなりやすい方は、胸まわり(肋骨のあたり)が動きにくくなっていることが多いです。当院では呼吸に合わせて胸が広がりやすい状態へ整え、首と肩へ集中していた負担が分散しやすい体づくりをサポートしています。
ご自宅でのセルフケアとあわせて続けていくことで、気圧の変化があってもつらくなりにくい状態へ少しずつ近づいていきます。



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