眠っても疲れが取れない原因:目の回復と睡眠の質の関係
「しっかり寝たはずなのに、朝から頭が重い」「目がしょぼしょぼして、すっきりしない」。こういった症状がある日は、睡眠時間は足りていても、目・首・自律神経の回復が十分に進んでいない可能性があります。
睡眠の質を左右する「回復モードへの切り替え」
睡眠の質において重要なのは「時間」だけでなく、副交感神経が優位になり、体が回復モードに入れているかです。寝る前にスマホやパソコンの明るい画面を見続けると、以下のような影響が出ます:
スマホやパソコンから発せられるブルーライト(短波長の青色光)は、網膜の光受容体を刺激し、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌を抑制します。これにより交感神経が優位な状態が続き、副交感神経への切り替えが遅れ、睡眠の質が低下します。
目の疲労が残ると首の緊張も残る理由
日中、画面作業や細かい作業で目を酷使すると、視線を安定させるために首の深層筋(後頭下筋群)が微調整を続けます。この状態で睡眠の質が低下すると、筋肉の回復が追いつかず、翌朝に以下のような症状が現れることがあります:
- 後頭部から首の付け根にかけての「詰まった感じ」や重さ
- 目の奥の重さや、ピント調節の不調
- 頭全体の締め付けられるような痛み(緊張型頭痛)
- 朝から肩が張っている感覚
睡眠中、特に深い睡眠(ノンレム睡眠)の時に、成長ホルモンが分泌され、筋肉の修復や疲労物質の代謝が促進されます。しかし、睡眠の質が低下すると深い睡眠の時間が短くなり、筋肉の回復が不十分になります。
「睡眠の質低下 → 目の回復不足 → 頭痛」の連鎖
この連鎖は以下のように進行します:
- ① 寝る前のブルーライト刺激 → 交感神経が高まったまま
- ② 睡眠の質が低下 → 目の筋肉や神経の回復が不十分
- ③ 目の疲労が残る → 視線調整のため首の筋肉が緊張
- ④ 首の緊張 → 頭部への血流低下や筋膜の緊張
- ⑤ 朝から頭が重い、または頭痛が発生
関連:症状から探す/ 頭痛(総合)/ 緊張型頭痛/ 自律神経と頭痛
こんな症状があれば「目の回復不足」の可能性
- 睡眠時間は6〜7時間取っているのに、朝から疲れている
- 寝る直前までスマホを見ている習慣がある
- 目覚めたときに目がしょぼしょぼする、または乾燥している
- 朝起きた瞬間から首や肩が張っている
- 夢をよく見る、または夜中に何度も目が覚める(浅い睡眠)
寝る前30秒〜2分で回復モードに入る準備をする
強い刺激を与えず、副交感神経を優位にして回復の準備を整えます。
寝る前のスマホ時間を段階的に減らす

【方法】
まずは寝る直前の10分間だけスマホを見ないようにします。いきなりゼロを目指さず、少しずつ減らすことが継続のコツです。
【ポイント】
就寝1時間前が理想ですが、難しい場合は10分からスタート。ブルーライトカット機能(ナイトモード)も併用すると効果的です。スマホの代わりに、紙の本を読む、軽いストレッチをするなど、リラックスできる活動に切り替えましょう。
部屋の明かりを落として目を閉じて安静にする

【方法】
部屋の明かりを間接照明やスタンドライトなど、できるだけ暗めに調整します。その状態で目を閉じ、30秒〜1分静かに座るか横になります。
【ポイント】
目を閉じることで視覚情報が遮断され、脳の視覚野の活動が低下します。これにより副交感神経への切り替えがスムーズになります。暗い環境では、メラトニンの分泌も促進されやすくなります。
吐く息を長くして副交感神経を優位にする

【方法】
鼻から4秒かけて息を吸い、口または鼻から6〜8秒かけてゆっくり吐きます。この呼吸を6回繰り返します。
【ポイント】
吐く息を長くすることで、迷走神経(副交感神経の主要経路)が刺激され、心拍数が低下し、体がリラックス状態に入ります。これにより、目・首・肩の緊張もゆるみやすくなります。呼吸に意識を向けることで、頭の中の考え事からも離れやすくなります。
就寝30分〜1時間前に実施するのが理想的です。毎日続けることで、体が「この時間は休む時間」と学習し、自然と副交感神経への切り替えがスムーズになります。
当院での施術アプローチ
当院では、睡眠の質が低下している方に対して、目の疲労、首の付け根の緊張、肩甲帯・胸郭の可動性、呼吸パターンを総合的に評価します。
施術では、後頭下筋群や頸椎深層筋への筋膜リリース、胸郭の可動域改善、横隔膜の緊張緩和などを行い、「深く呼吸できる体」「回復しやすい体」へと導きます。睡眠の質が落ちやすい方ほど、体全体の緊張パターンをリセットすることが重要です。
関連ページ:
セルフケア総合/ 自律神経のセルフケア/ 頭痛(総合)/ ご予約・お問い合わせ
眠っても疲れが取れない方は、まず「寝る前の目への刺激を減らす」ことから始めてみてください。小さな変化が、朝の体調を大きく変えることがあります。
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